Dear violin Students 私の大切な生徒たちへ

ヴァイオリンを学ぶ方々と分かち合いたいたくさんのこと

ヴァイオリンにおけるヴィブラート

ヴァイオリンを演奏するうえで

ヴィブラートも奥が深く、よいものを習得するには、忍耐が必要ですね。

あなたのヴィブラートは腕からのものね。

ゆったりとした、幅広のゆれはいいものですよ。

だけれども、それが EVEN (均一)であれば、ね。

今、あなたが勉強しているのはモーツアルトだけれど

それにはちょっとそぐわない感じだわ。

手首、腕、そして、指。

ヴィブラートをこの3つに分けて説明することも多いけれど

基本的には、指先から発せられるもの。

それに付随して、手首や腕が連動して、ついてくる感じ。

手首だけを動かしたり、腕だけを動かしても、

指先の動きが弦に伝わっていないと意味がないもの。

温かみをもって、けれども、

もう少しゆれの幅の狭いヴィブラートを考えてみましょうか。

簡単なエクササイズとして、これから言うことをやってみて。

まずは、指先に意識を向け、指の筋肉だけをつかって、ちょっと力を入れる感じで

第一関節をまげて、弦のうえに指先を立てるようにします。

次に、ふっと力を抜いてみて。

手の重みで 指の腹が指板に触れるように指先が倒れるでしょう。

これを各指で繰り返しやってみましょう。

動きに慣れてきたら、メトロノームを使って、動きを速くしてみるのもいいこと。

小指の場合、もし、小指だけでこの運動をするのが難しければ

3指をとなりに添えて、一緒に動かしてみてね。

きっと今までよりもずっと意識が指先にいくはずよ。

えっっ?!先生にも先生がいるの?

そうよ。

先生にも先生がいるの。

先生の先生の先生も。(笑)

先生は、先生の先生に、今でもときどき 演奏を聴いていただくのよ。

1年に1度くらいしか機会がないのだけれど

先生自身も少しずつだけれど、勉強を続けているの。

先生の先生はすばらしい方でね、75歳くらいになると思うけれど

今も練習をして、演奏を続けてらっしゃるの。

私はこの先生に出会うことができて、人生がかわったのよ。

また機会があれば、もう少し、お話しを続けまししょう。

 

先生、アレグロってどういう意味?

音楽にはとてもよく アレグロ という言葉がでてくるわね。

先生が会ってきたヴァイオリンの生徒のみなさんに

「アレグロってどういう意味?」

と聞くと ほとんどの生徒たちが

「速く!」

と答えてくれるの。

確かに、一般的には 速く と理解されていることが多いようだけれど

それはどうしてか?ということを理解したほうがいいのではないかしら、と

先生は思うの。

イタリア語で アレグロ は 陽気な とか 快活な という意味。

英語でいうと merry とか cheerful とか lively。

なんか ハッピーで明るく元気なイメージね。

ハッピーで明るく、元気な気分のとき どんな感じで歩く?

下を向いて、肩を落として、ゆっくり歩く?

「ううん…」

前を向いて、きっと軽い感じで、速めに歩くわね。

決してゆっくり重たくは歩かない。

だから、アレグロは 速く と訳されるのだと思うの。

繰り返しになるけれど、その背景には

なんだかハッピーで明るく、元気で前向きな感じ

というキャラクター(性質)があるの。

だから、アレグロだからといって

メトロノームの 120-152 で弾く必要もなく

(メトロノームにそう表示されているものもあるものね)

あなたにとってのアレグロは

あなたが上手に弾けるテンポで かつ

音楽に 元気で明るい前向きなエネルギー を注ぐことのできるテンポ。

それが、あなたにとっての アレグロ だと思うわ。

そして、それは数年後に あなたのヴァイオリンの演奏が上手になることで

また変るかもしれない。

それでいいし、そういうことも楽しみながら勉強を続けていけるといいわね。

よい質問をありがとう。

おすすめのヴァイオリン弦はありますか?

今や本当にたくさんの種類のヴァイオリン弦が手に入りますが

基本的には ナイロン弦、スチール弦、ガット弦 の3種類です。

先生がよくおすすめするのは

トマスティーク(Thomastik)社の

ドミナント(Dominant) です。

大きくなるまでは、このとても標準的な弦を使ってみるのがいいのではないかしら。

楽器を選ばないと思うし、響きもよいと思います。

まずは自分のヴァイオリンとこの弦である程度、技術と音楽性を確立させ

フルサイズの楽器を購入するようになったら

少しずつ、自分の好みだったり、どんな音をだしたいのか などによって

いろいろな弦を試してみることをおすすめします。

先生の使っている弦や、さまざまな弦に対しての印象なども

また追ってお話ししていきましょう。

ヴァイオリンの弓の毛は何からできているの?

ヴァイオリンの弓の毛は馬のしっぽなの。

1本の弓に 150-160本 から 180-200本 くらいの毛が使われているそう。

白いものが一般的だけれど、黒いものもあるわね。

人間の髪の毛のように、縮れた毛、太い毛、細い毛、いろいろなものがあるので

そのなかから、まっすぐでよいものを厳選して ヴァイオリンの弓に使うのよ。

大変な作業ね。

ヴァイオリンをしまうときに気をつけることはありますか?

ヴァイオリンのレッスンや練習が終わったら

楽器を布できちんと拭いてあげましょう。

松脂をふき取らないと楽器のうえで固まってしまって

専門家の方にクリーニングをお願いしなければならなくなるのよ。

自分の手の皮脂なども同様ね。

先生はレッスン中、楽器をもったまま、話しをすることも多々あるので

汗や息の湿気が楽器に移ってしまうことも みんなよりも多いような気がするわ。

先生はクロスを2枚用意してあるの。

1枚は松脂をふきとるもの。そして、もう1枚はその他の汚れをふき取るもの。

その他用のクロスでは、指板やテールピース、あご当てなども拭くの。

クロスには、やわらかいものを選んで、やさしく乾拭きしましょうね。

先生は今のところ、ポリッシュなどは使わずに 乾拭きのみ。

1年に1度、職人さんのところにもっていって

専門的なクリーニングをしていただくようにしています。

弓についた松脂を落とすことも忘れないようにしましょうね。

ヴァイオリンの弓につける松脂って何からできているの?

松脂(マツヤニ)はね、松の木の樹液を固めたものなの。

樹液ってわかる?

木を傷つけると、木が自分のことを守ろうとしてでてくる液体のこと。

人間も傷ができると、血液がでて、かたまり、身体を守ろうとするのと同じね。

ヴァイオリンの弓に塗る松脂は、もう少し詳しく言うと

松の木の樹液にひまし油など、柔軟剤の役割をするものを加えたもの。

単に松の樹液を固めただけでは、とても壊れやすいからね。

(壊れやすいものほど、柔軟剤など余計な不純物が加わっていない という意味にもとれるわね。)

もちろん、柔軟剤が加わっていたとしても、落としたら割れてしまうことが多いから

気をつけないと。

実は先生も何度か松脂を落として割ってしまったことがあるの。

買ったばかりのときなどは、とっても憂鬱な気持ちになったわ。

でも、そんなときは、割れた面を温めて溶かすことで、もう一片とくっつけることもできるの。

小さなかけらになってしまった場合は、それをアルミ箔のようなもののうえで

オーブン内で温めてくっつけてみたこともあるわ。(笑)

松脂にもいろいろな種類があって、音や弾き心地に影響するの。

また少しずつ、より詳しいお話もしていきましょうね。

 

カイザー ヴァイオリンのための『36の練習曲』/ Kayser: 36 Etudes for the violin

「先生、カイザーってどの時代の人なのですか?」

 

「カイザー のフルネームは ハインリヒ・エルネスト・カイザー。

ドイツ人よ。

ヴァイオリン奏者でありヴィオラ奏者。

そして、教育者であり、作曲家だったの。

あなたが今勉強している 『36の練習曲』 はとても大切な練習曲で

ヴァイオリンをきちんと勉強している人は必ず学ぶのよ。

 

1815年に生まれて、1888年に亡くなっているから

ドント や シューマン、ワーグナー、と同じくらいの時代に生きた先生ね。

他の国々を見渡してみると

ハンガリーのリスト、イタリアのヴェルディ、ベルギーのヴュータン

フランスのグノー、アメリカのフォスター 

などが カイザーと大体同じ時代の作曲家と言えるのではないかしら。

カテゴリーに分けるとしたら、ロマン派ね。」

 

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Heinrich Ernest Kayser, born in Germany, was 

a violinist, violist, pedagogue and composer.

What you are studying now,

36 Etudets, elementary and progressive etudes for violin op.20,

is one of the most important etude books for violinists.

These etudets are a must for any serious students of the violin.

 

Kayser was born in 1815 and died in 1888.

He lived about the same time as Dont, Schumann, and Wagner in Germany.

as well as Liszt (Hungary), Verdi(Italy), Vieuxtemps(Belgium)

Gounod(France), and Foster(America).

Kayser is considered a Romantic composer.

 

 

はじめまして。

はじめまして。

今日からHatenaでブログをはじめてみることにしました。

私はプロフェッショナルのオーケストラでの演奏を約13年ほど経験したのち

今は ヴァイオリンの先生 をしています。

ヴァイオリンを教えることは 学生のときからしているので

もう20年以上になります。

今、こう書いてみて、なんだか自分でびっくりしてしまいます。

日本では音楽の勉強をすることが叶わなかったのですが

幸運にも アメリカですばらしい先生に出会うことができ 今に至っています。

私の生徒たちは、現在(2019年10月11日の段階で)

8歳のはじめてさん から 大人のはじめてさん。

高校生の生徒たちおなかには

ヴィニアフスキ、メンデルスゾーン、モーツアルト の ヴァイオリン協奏曲

を勉強しているものもいます。

おのおのにとって一番よい 音楽との関係 を築くお手伝い

そして、音楽を通して人生を学ぶちょっとしたコーチング 

などができればと思っています。

今やインターネットの時代。

インターネットを通じても、私が得たものを 分かち合える機会が得られれば。

日々を通して、感じたこと、考えたこと

私が教えていただいたことに私の経験を重ねて

いろいろなことを少しづつ、お伝えできればと思います。

私もまだまだ知らないことだらけ。

みなさんに教えていただくこともきっと多々でてくることと思います。

どうぞよろしくお願いします。楽しみにしています。