Dear violin Students 私の大切な生徒たちへ

ヴァイオリンを学ぶ方々と分かち合いたいたくさんのこと

イダ・ヘンデル先生:ヴァイオリニストの寿命、身体の使い方

イダ・ヘンデル先生が、2020年6月30日に亡くなられましたね。。。

ポーランド出身のイギリスのヴァイオリニスト。

もちろん、面識はありませんが、女流ソリストとして、70年もの間ご活躍になり、コンクールの審査もされたり、また、デイヴィッド・ギャレットの先生としても知られているようです。

カール・フレッシュやエネスコと学んだそう。

最後の最後まで、演奏を続けられていた という印象があり、すばらしいと思います。

少しだけ彼女のドキュメンタリーを拝見しましたが、80歳を超えても、階段を颯爽とのぼり、(彼女なりの(笑))おしゃれをし、「これはどういうこと? 聴衆のなかには、私の右腕がいかれちゃったって思う人がいるわよ! そうじゃないの。私のせいじゃないわよ! なんとかしてちょうだい!」みたいな感じで、ヴァイオリンの調整をお願いされていました。確固たる自信と誇りがみなぎっていました。

そして、その調整の際に、さらさらっ と ストラディヴァリウス を弾かれたその左手は、とても小さな動きなのにも関わらず、もちろんしっかりとよい音をとらえています。小さな筋肉を上手に使っているような印象でした。

 

ヴァイオリニストの寿命はピアニストのそれと比べると、短い とおもわれます。が、ヘンデル先生が、80歳を越えても、演奏会を続けられたのは、もしかしたら、小さい筋肉のコントロールが上手にできるからなのかしら? とふと思いました。

 

私は若い頃にスポーツをしていたこともあり、大きな筋肉を使うのが得意です。が、今、こうして、腱鞘炎とつきあっています。小さな筋肉を上手に使うこと も もしかしたら、私自身がこの問題から抜け出すキーワードになるかもしれません。