Dear violin Students 私の大切な生徒たちへ

ヴァイオリンを学ぶ方々と分かち合いたいたくさんのこと

カイザー2番 / Kayser 36 Studies for violin no.2: Andante quasi Adagio (Svecenski)

 

目次

 

カイザー2番の性格

カイザー2番はとても短いものですが、最初から最後までレガート奏法をつかって、表情豊かに演奏することについて考える機会を与えてくれるエチュードですね。やりすぎる必要はないですが、クレッシェンドやディミニュエンド、アクセントにより表情が加えられます。アクセントは2つしかありませんが、決して乱暴にならないように、音楽の流れを邪魔しない程度に、やわらかな強調としましょう。

 

Andante quasi Adagio とは?

Andante = 歩くテンポで

quasi = のように

Adagio = ゆっくりと (イタリア語ではどちらかというと のんびりと)

歩くテンポだけれど、どちらかというとゆったりと という感じですね。

8分音符が連なるところであわてずに美しく弾けるテンポをみつけて、それを全体にあてはめられるかどうか考えて、調整してみましょう。

 

表情豊かに、けれども リズムも正確に

カイザー2番, Kayser no.2

Kayser no.2 mm. 25-28

 

このセクションではリズムの正確性が保てない生徒もいるので、注意しましょう。

4拍子でうたうように演奏しますが、このような場合には、1と2と3と4と と8分音符を感じながら、きちんと数えましょう。

 

また、8分音符が短くなりすぎる演奏もときどきみられます。ヴァイオリンを弾く際には弓を水平に動かして、常に弦を震わせていなければなりません。どんなに短い音を弾くときにも、この動きは必要です。8分音符を演奏するために与えられている時間のなかで、きちんと弓を横に動かし続けて、音が短くなりすぎないように気をつけます。

 

27小節目にみられるスタカートは四分音符につけられたもの。8分音符についているのではないので、短くなりすぎないようにします。そのほうが曲の性格にもあいますね。

 

その他、考えるべきこと

* Morendo = dim + rit.  少しずつ音量をおさえて+だんだんゆっくり

* このエチュードでは表現を加えるために、ビブラートも大切な要素となりますね。

今もっている自分のビブラートをしっかりと使って、表情を加えます。まずは自分のビブラートに向き合うことからはじめましょう。

 

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Happy Practicing !