Dear violin Students 私の大切な生徒たちへ

ヴァイオリンを学ぶ方々と分かち合いたいたくさんのこと

英語の勉強:People without Face Coverings could Face Fines

先週、買い物にでた3日前に、マスク着用が非常に厳しくなっていました。

マスクなしで入店しようとしたところ、店員さんに止められたのはこれが理由でした。

マスクや手洗いうがいくらいのことでしたら、とても簡単なことなので、積極的にしたらよいと思いますし、日本に比べると、衛生面に対しての感覚が低いので、よい機会のようにも思います。

4月20日には、5月の先物の原油価格がニューヨーク市場ではマイナス圏に入るという歴史上はじめての事態も起こっています。日本はトレードのシステムが少し違うようで、ここまでにはならなかったそうですね。

英語のあとに、大体同じ内容が日本語で繰り返されます。

 

 

It was a recommendation, however, it is now a requirement to wear face coverings and social distancing for the businesses that are still in operation during stay-at-home orders in our area. 

Both the business providers as well as customers have to keep this practice, since the number of covid-19 cases has continued to increase. 

Violation of the practices can result in $500 fine, daily started April 13, 2020. Some areas are facing a fine of $1,000 per violation per day.

President Trump said on April 4th that he would not wear a face mask despite the CDC's recommendation.

I take his message as we must protect ourselves, however we should respect individualism, diversity, and freedom which are some of the values rooted in the history of the United States. 

ヴァイオリンのサウンディングポイントについて考える:Vieuxtemps 36 etudes op.48 no.2

2020年の NAfME - National Honor Ensembles のオーディションの課題のひとつは

Vieuxtemps 36 etudes op.48 no. 2 ですね。

オーディション課題は途中からになっているので、そこから数えての小節番号を記してあります。

今回、少し問題になっていて、学ばなければならないことのひとつに サウンディングポイントを至急に変えること がありますね。

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Vieuxtemps op. 48 no. 3 Allegro moderato

12小節目です。

その前で、音が高くなるにつれて、クレッシェンド とあり、12小節目のダウンビートはスフォルツァートで、その後、再びフォルテに向かってクレッシェンドがみられます。

この場合は11小節目の方が音が高く、エネルギーが高いので、12小節目のスフォルツァートのあと、音も下がってくることを利用して、赤字で書き込んだようなディミニュエンドをすることで、その後のクレッシェンドを効果的に行うことができますね。また、12小節目、そして、13小節目をシークエンスと捕らえることは容易です。

さて、問題になっているのは、この赤で囲ってあるクレッシェンドが効果的にできない、ということです。

なぜだかわかりますか?

それは、そのクレッシェンドに与えられている時間がとても短く、そのうえ、使える弓の量も少ないからです。

時間をかけずに、すぐに大きくならなければならないタイプのクレッシェンドをしなければならない。そうするためには サウンディングポイントをすぐに変えなければなりません。つまり、弓をこの2つのストローク(ダウンとアップ)だけで、もっと詳しく言うと、この場合は、ダウンボウで弾くBとAはまだ音が下降中なので、実はまだディミニュエンドの途中。ですから、短いアップボウひと弓だけで、大きなクレッシェンドをする必要があり、弓を駒のほうに寄せなければならないのです。

ヴァイオリンの演奏においては、弓の圧力、スピード、そして、サウンディングポイントの3つの要素を掛け合わせることで、多種多様な音色をつくりだすことができるので、サウンディングポイントという概念を知ることはとても大切です。

サウンディングポイントとは? 

サウンディングポイント と コンタクトポイント

コンタクトポイントとは文字通り、駒と指板の間における、音を出す際の弓の毛と弦の接点。そして、サウンディングポイントとは、自分が求める音をだすための最良のコンタクトポイントです。

私たちは常に最良の音を追究しているのですから、そのような観点からみた場合には、サウンディングポイントとコンタクトポイントは同じである ともいえますね。

ただ、まだこの概念に対して、新しい場合、そして、まだヴァイオリンを初めてまもない場合には、それが一致しないこともよくあることです。

今日のところは、とりあえず、サウンディングポイント という言葉を選んで先に進みますね。

5つのサウンディングポイント

カール・フレッシュによると (according to Prof.. Julia Bushkova at University of North Texas College of Music) サウンディングポイントは5つのセクションに分けられます。

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sounding point on the violin

Fホールの丸い穴をつなげたちょうど駒と指板のちょうど中間点あたり、はじめてヴァイオリンを勉強し始めた頃に、いい音がでるのはここなので、常にこのあたりに弓をおきましょう、と教わるところを3番と呼ぶことにしましょう。

次に、指板のすぐ手前のところを5番、駒のすぐとなり、sul ponticello (スル ポンティチェロ=駒の上、もしくはすぐ隣を弾くことで、ノイズの混じったような音をだす奏法)にならずに、きちんとよい音が出せるところを1番とします。

このように設定すると、1番と3番の中間を2番、3番と5番の中間を4番とすることができます。

このようにサウンディングポイントは、少なくとも、だいたい5箇所に分けることができます。もちろん、1番と2番の間、2番と3番の間 などがあってもいいわけですから、もっと細かく分けることもできますし、必ず3番に弓をおかないと! 必ず1番に弓をおかないと! というわけでもありません。これはサウンディングポイントについて考え、理解するための、単なるガイドですので、それも覚えておいてくださいね。

例えば、ダウンボウ全弓をつかって、ディミニュエンドをする場合、弓元を1番あたりにおくことからはじまり、弾いている間に、サウンディングポイントを1番、2番、3番、4番、5番というように、指板のほうへむかって滑らせるようにすると、ディミニュエンドをより効果的に行うことができます。また、音色も力強いものからすぐ隣の人に語りかけるような音色に変わります。

アップボウ全休をつかって、クレッシェンドする場合には、弓先をたとえば4番あたりにおくことからはじまり、弾いている間に、サウンディングポイントを3番、2番、1番と移動させることで、効果的にクレッシェンドすることができます。また、音色もすぐ隣の人に語りかけるようなものから、力強いものへと変えることができます。

一般的にGストリングのサウンディングポイントは指板寄り、Eストリングのそれは駒寄り、振動させられる弦が短ければ駒寄り、長ければ指板寄りになります。

 

サウンディングポイントを変える際の弓の動き

基本的には弓は常に駒と平行にあるべきですが、サウンディングポイントを変化させるために弓を移動させる際には、ダウンボウでは向こう側にむかって、アップボウの際には、自分の方へ寄せるようなイメージで、円を描くような動かし方をします。弓をそのようなイメージで動かすことで、駒と指板の間をスムーズに行ったり来たりすることができるのです。

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sounding point and the bow motion

そう。ダウンボウとアップボウは、単純な水平の動きだけではなく、実は円のイメージでつながっているのです。

上手にコントロールしながら、円を描くように動かすと、弓が自然とついてきて、サウンディングポイントが変わる、という風にもいえます。

 

サウンディングポイントに変化をつける具体例

Vieuxtemps op.48 no.2  12小節目

さて、Vieuxtemps に戻りましょう。

先ほども述べたように、12小節目の最後の4つの16分音符はB,A,A,E。B,Aは下降であることから、A,Eを弾く際の短いアップボウひとつで聴衆に届く、はっきりとしたクレッシェンドをしなければなりません。このセクションは Allegro moderato です。後からでてくる Tempo I の重音でうたう部分とははっきりとした対照性をもたせるためにも、あまりゆっくり演奏することはできません。

テンポが速ければ、その分、その瞬間に与えられている時間は短く、使える弓の量も限られてきますので、サウンディングポイントをかえるにも、たとえば、3番から4番へ という程度ですが、そうすることで大きな効果を得ることができます。

サウンディングポイントについて、考え、理解するための基本的な練習は今回は省きますが、この部分で効果的なクレッシェンドをこのセクションにあった性格を維持しながら演奏するための練習方法を記しましょう。

練習方法

1.自分の弓が12小節目の最後の2つのストロークを弾く際に、弓のどのあたりをどのくらい、どのサウンディングポイントで弾いているのかを確認します。

a. 弓のどのあたりを使っていますか? 

たぶん、上半弓、少し真ん中に近いあたりではないですか?

b. 弓をどのくらい使っていますか?

今のところ四分音符=70くらいで弾いていますから、10センチから20センチの間くらいかしら? 計測する必要はないですが、目分量でどのくらか観察してください。使える弓の量はその人の弓を速く動かせる能力に応じて、変わってきますね。

c. サウンディングポイントはどこですか?

たぶん、3番のあたりにいると思います。

 

2.まずオープンストリングを使って、少しゆっくり何度か弓の動きを確認しながら、サウンディングポイントに変化をつける練習をしましょう。

先ほど確認した3つのことをあまり変えずに、(でも、もちろん、ゆっくりする分、弓の量は多くなりますね)音量などをあまり気にせずに、ダウンボウでは弓を向こう側へ少し押し出すような感じで、弧を描くように押し出します。そして、アップボウでは自分のほうへ引き寄せるように弧を描くように、弓を動かします。サウンディングポイントは変わっていますか?

 

3.サウンディングポイント4番から3番、3番から2番、そして、4番から2番 という風に「どのくらいの幅で」サウンディングポイントに変化をつけられるのか試してみましょう。

 

3.慣れてきたら、ダイナミクスも少し意識します。

これまでの動きに、今度は弓量の変化も加えます。

ダウンボウでは少しディミニュエンド(もしくは単純に音量を少し少なく)をイメージしながら、弓を向こう側へ少し押し出すような感じで、弓量は少なく、弧を描くように押し出します。そして、アップボウではクレッシェンド(もしくは単純に音量を大きく)をイメージしながら、弓量を多くし、自分のほうへ引き寄せるように弧を描き、弓を動かします。

私の場合ですと4番から1番に近いところくらいまで、与えられている時間内でサウンディングポイントを変えることができます。

 

 4.そして、最後に左手をいれてみましょう。

なんとなくまだ違和感があるようでしたら、またゆっくりからはじめるのがいいですね。

  

今日のレッスンは盛りだくさんになりましたね。(笑) 

 

サウンディングポイントはとても大切な概念です。けれども、ひとつそれと同様に忘れてはならないことがあります。大切なのは、12小節目の最後のふたつの音は13小節目のダウンビートに向かっていくエネルギーがあるということです。この音楽のもつエネルギーをしっかりと感じ、それを運ぼうと意識することで、サウンディングポイントを変える動きもときについてきてくれます。つまり、テクニックは音楽への理解とそれを表現したいという気持ちについてくるのです。1週間は焦らずに、練習をして、また来週聴かせてください。そして、またそこからどのようにしていけばいいのかを一緒に考えましょう。

 

このテクニックは Bach Sonata no. 3 for solo violin Largo 冒頭4つの音をマニュスクリプト通りに演奏したい場合、つまり4つの音に与えられる弓順は ダウン、アップ、アップ、ダウン:

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bach largo beginning

そして、たしかGavinieのエチュードにもあったと思ったのですが、忘れました。(笑)

 

英語の勉強:President Trump wants to declare country open by May 1 — but...

今日は、アメリカの状況関連で気になった2つの記事をご紹介しています。

英語のあとに、日本語でだいたい同じような内容が繰り返されます。

英語がちょっとなまっています。。。(笑)

自分自身の勉強のためでもあるので、お許しを!

 

昨日は、買い物に出ましたが、店頭で「マスクをしてくださいね」と止められました。幸いにマスクをもっていたので、すぐに着用しましたが、もし持参していなかったらどうなっていたのでしょうか???

店内の商品は充実しており、買い物はあまり問題なくできます。

ただ、お店に入るために、そして、支払いの際に、かなり並ばなければならないこともあります。私はそれがいやなこともあり、少なくとも、入店の際には並ばなくてもよいところにしか行かなくなりました。

アメリカの3つの州ではデモが起こっております。


 

According to the research of the Harvard T.H Chan School of Public Health, who published their findings in the journal called Science on April 14th 2020, the US may have to endure social distancing measures, such as stay-at-home orders, cancellation of mass gatherings,  and school closures until 2022.

However, this is contradicting the article on the Washington Post on the same date, that titled Trump wants to declare country open by May 1 — but the reality will be much slower. This article says  “Impatient with the economic devastation, Trump has been adamant in private discussions with advisers about reopening the country next month.

White House officials have stressed that any such plan would be coordinated with state and local authorities. Regardless of what Trump opts to announce, it will fall to governors and mayors to decide whether to reopen businesses and begin returning to normal in their own jurisdictions. And many governors are treading more cautiously than the president.”

We shall see how things go.

 

篠崎ヴァイオリン教本1巻 23番に慣れてきたら

篠崎ヴァイオリン教本1巻 23番、24番 は 毎日の練習 (D線に入るまで)となっています。私の生徒たちにはこれを守ってもらい、常にこの練習に向き合ってもらい、レッスンの際にも、きちんと聴くようにしています。

D弦のセクションに入り、指を動かすことに少しずつなれてきた生徒たちには、23番を34番と同じようにアレンジして、以下のように練習してもらい、と同時に、少しずつ速く弾くことにも挑戦し始めます。

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A string finger exercise

 

 A=441, quater note= 80, 96, 104, 112, 120, 132

 

まずは無理をせずに、きちんと弾けるテンポで何度も練習しましょう。

そして、慣れてきたら次のテンポへ挑戦です。:)

 

dearstudents.hatenablog.com

 

 

英語の勉強:First 20 Hours

今日の英語の勉強は Josh Kaufman "First 20 Hours" にちなんだもの。

いろいろ学びたいことがあるのだけれど、なかなか踏み出せない!

そんな私の背をちょっと押してくれ、気分を明るくしてくれました。

英語のあとに、だいたい同じことが日本語で繰り返されます。

 

 

Do you like learning something new, but you feel you don’t have time?

There’s a famous theory by Dr. K. Anders Ericsson, a professor of psychology at Florida State University, says that it takes 10,000 hours to learn something. 10,000 hours is, just to get a rough order of magnitude, it is a full time job for five years, which is a long time. However, his real message of 10,000 hour theory is to be an expert, to get on top of something. 

If you want to learn something to a certain point you can enjoy, you don’t need that much time. Actually, you need only 20 hours with focused deliberate practice, according to Josh Kaufmann, author of First 20 Hours. 20 hours is about 45 min a day for about one month, even skipping a couple of days here and there. It is not hard to accumulate. 

Most important thing is to remove fear of learning. Major barrier of learning something new is not intellectual, but emotional. We are scared.  In the beginning, when learning something new, we are grossly incompetent. Feeling stupid does not feel good.

I’m encouraged by his message. Maybe you, too.

What turns you on? What lights you up? 

Shall we go out and start what we want?

It takes only 20 hours. Let’s have fun!

I chose the music in the background today, because one of the things Josh learned in 20hours is playing the ukulele.

 

 

 

サードポジションの勉強の際に

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3rd position study by Hohmann

「これはサードポジションのエクササイズね。どうぞ、弾いてみて。

 

 

あら!! とってもユニークな弾き方ね!

先生、ちょっとびっくりしちゃったわ!

このエチュードは、何のために勉強しているかわかる?」

 

「サードポジション!」

 

「そう。ということは、全部の音をサードポジションで弾きましょう。ということね。

指づかいがなければ、ずっとサードポジションにとどまるの。

たしかに、あなたの手はずっとサードポジションにあったわ。

でも、みごとに、ほとんどすべてのA,D,G,Eをオープンストリングで弾いていたわね。先生も長いこと教えているけれど、はじめてだわ。(笑)

とってもユニークな感覚で、確かに音に間違いはないけれど、サードポジションの練習なので、指使いを覚えるためにも、オープンストリングを使わないで、きちんと指をつかって弾いてみましょう。

 

 

 

ウォールファールト 60の練習曲 / op.45 no.32 Allegro

これはとてもシンプルな練習曲ですね。

とても大切なストローク デタシェ / Detacheの練習でもあり

サードポジションの練習でもあります。

また、弓使いのバリエーションが 21種類 提示されているので、

ぜひ勉強するといいですね。

 

もくじ

 

デタシェ / Detache

デタシェはヴァイオリンを演奏するうえで、一番基本となるとても大切なストロークであり、洗練されたデタシェはとても美しいものです。バッハやモーツアルト、何を演奏するにも、この美しいデタシェが必要です。

デタシェでは、ひとつのストロークにおいて、音が大きくなったり、小さくなったりせず、同じ音量、同じ音質を保てるようにします。

ダウンからアップ、アップからダウンと、弓の方向を変えるときにも、同じことがいえますし、ダウンボウの際にアクセントがついたりしないようにも気をつけなければなりません。 

デタシェを使う際には、弓の真ん中あたり、もしくは、弓の上半弓のあたり を使います。弓の先にいくにつれ、弓は軽くなるので、弓と弦とのコンタクトをしっかりと保たなければなりません。弓と弦とのコンタクトをしっかり保つことができれば、弓が指板のほうにすべってしまうことも防ぐことができます。

弓の元のほうでデタシェを使うこともできますが、弓の元のほうは重いため、このストロークは不向きです。

 

弓使いのバリエーション

私は、この練習曲に触れる生徒たちに対して、曲の3分の1を使って、21のすべての弓使いを勉強してもらっています。

私の生徒のなかに、彼がカイザーの後半を勉強している頃に出会った生徒がいますが、彼はクロイツエル教本の2番のバリエーションで、少し苦戦しました。

それは、私に出会うまで、このような弓使いのバリエーションのエクササイズをしたことがなかったから というのもひとつの原因です。

難しい協奏曲も弾くにも関わらず、このようなバリエーションで苦戦する というのは 私の経験のなかでも珍しいことだったのですが、ヴァイオリンを演奏するにおいても、いろいろな側面があるので、できるだけいろいろなことに触れることは大切です。

このような弓使いのバリエーションは、ウォールファールト 60の練習曲1番、5番にもでてきて、私の生徒たちにとっては、これらがはじめてのエクササイズとなります。ここでも、全曲を弾かせるわけではありませんが (5番は短いので全曲も可)、この段階である程度のことに触れているので、後にでてきたときにも驚くことなく、スムーズに取り組めます。

 

音程の勉強のために

さて、ウォールファールト32番に戻りますが、音程に気をつけたいセクションがありますね。

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Wohlfahrt op.45 no.32 mm.25-42

音程を理解、安定させるために、以下の録音を参考にしてみてくださいね。

音源は 25小節目から40小節目までです。

 

A=441, 四分音符=55

 

あらら、先生のも、少しおかしいところがありますね。。。(^^;

でも、とりあえず参考にはなると思うので、練習に役立ててみてください。 

 

dearstudents.hatenablog.com

 

 

ずっと家にいるからつまんないんだ…

「今日のレッスンはここまでで終わるけれど、

どうしたの? 今日はあまり元気がないんじゃない?」

「う~ん。。。なんかずっと家にいるからつまらないんだ。。。」

「そうね。。。先週、レッスンの後に、先生がお母様とお話ししていたときに

その後ろで、あなたがバスケットボールでシュートするときのような格好をして

ジャンプをしたでしょう? カッコよかったわ! 

そうよね。バスケットやりたいわよね。」

「うん。」

「何か運動してる?」

「うん。毎日1マイル走っている。」

「すごいわね! でもそれだけでは足りないわよね。」

「うん。。。」

 

彼は小学5年生。いつも走ったり、バスケットボールをしたり、活発な面もあり、ヴァイオリンのレッスンの最中も、楽しそうにしてくれるのですが、今は、思うように外に出られないので、どこか気持ちも晴れないようです。

 

 

 

When you fear something...

 

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昨日は雨。とても残念ですが、子供たちのすばらしい言葉の数々もきっと公園の歩道から消えてしまったことでしょう。。。

dearstudents.hatenablog.com

昨日は、不思議と呼吸というキーワードに何度か出会いました。

もちろん、それは音楽とも深く関わりのあることですが、生きることにおいてもとても大切なこと。

日本でも緊急事態宣言がなされたとのこと。

私たちのおかれているこの大変な状況下、不安やストレスも高まり、こころが不安定になることもあるでしょう。もちろん、私もそのひとりです。

数日前に、たまたまエックハルト・トール (Eckhart Tolle)の言葉を動画で聞く機会があり、彼の言葉のなかに、私のこころに触れるものがあったので、英語の勉強も兼ねて、その言葉をもとに、私自身の言葉もおりまぜ、こころの落ち着きを取り戻すための呼吸について少し考え、音源をつくってみました。

最初に英語が、その後、大体、同じ内容のことが日本語で流れ、その後、約1分と少し、そのまま呼吸を感じていただけるようにしてあります。

素人感満載ですが(笑)1日に6分だけでも、自分の呼吸に気持ちをむけ、少しでもストレスを軽減し、こころの落ち着きを取り戻す時間を一緒にもてればと思います。

 

 

When you fear something, it's of some imagined future moment.

You imagine that, it could happen.

But right now, it is not happening,

So whenever you are drifting into fear, realize you have lost the present moment.

The moment you notice it, you say "I’ve lost the present moment, I am lost in the mind" and come back into the present moment.

Here are a few things that can help:

Be aware of your breathing.

Be aware you are alive.

Feel the life energy that pervades the body.

You breathe, you feel aliveness in the body, you’re aware of a sense of perception.

Breathe out, thinking here, grounding yourself in the moment in the space you are in.

Breathe in, thinking now, focusing on living in this specific moment.

Repeat the breath and try to feel you are in the moment, letting go of fear which is an imagined future moment.

 

pervade: be presentand apparent throughout (いきわたる、広がる)

perception: the ability to see, hear, or become aware of something through the senses. (知覚)

a sense of perception: understanding gained through the use of one of the senses such as sight, taste, touch or hearing. (五感による認識)

 

 

メトロノームの使い方

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生徒の年齢にもよりますが、私は割りに早い段階からメトロノームの導入をはじめまあす。

ヴァイオリンは基本的にひとりで弾くことのほうが少ない楽器です。

ピアニストにハーモニーを供給してもらったり、室内楽だったり、オーケストラだったり、必ずといっていいほど、誰かと一緒に演奏することになります。

一緒に音楽を演奏するには、関わる人数が多ければ多いほど、ひとりひとりの正確性が高いほうが合わせやすい ということになります。

私はこれまで、ピアニストと一緒に演奏する室内楽、ヴァイオリンとピアノのためのソナタを多く勉強してきましたが、あるとき、とてもすばらしい音楽性をもつピアニストとご一緒させていただく機会がありました。本当に音楽が生き生きとするすばらしい感覚は得られたのですが、正確性にかけるため、音楽が安定しない という問題にも遭遇しました。

音楽の根底にある pulse(パルス=拍)。

英語の pulse は 心拍 をあらわす言葉でもあります。

日本語でいうと 脈拍、心拍 の拍ですね。

つまり、拍は 音楽の心臓の鼓動である ということです。

 

まだ若い生徒が演奏中に走り出す(無意識に速く弾きだす)と、「あれれ? 心臓発作がはじまったかな?」「心臓の病気になっちゃったかな?」などと表現したりして、笑い、リラックスしながらも、音楽のとても大切な部分に触れるようにします。

 

一定のテンポを保った演奏は、その音楽が健康な心臓を持っているということでもあり、それはとても大切なことです。

 

そして、その心臓は、演奏者が提供しなければなりません。

 

他の先生のところからきたティーンの生徒たちは、ときに、とても表情豊かに演奏してくれますが、テンポを保って演奏することができません。ritaldando も  accellando も 拍を一定に保って演奏できる能力があるからこそ、上手に生かせるものです。

 

メトロノームを使う際には、まずそれとしっかりとあわせて弾けるようになることが最初のステップですが、真の目的は、演奏者が正確なパルスを自分のなかに育てること。メトロノームがなくても、パルスを正確に保てるようになることが目的です。つまり、メトロノームに合わせて弾けるだけでは不十分なのです。

 

私はこのことに自分自身で気づき、そのときの aha! (アハ体験)は今でも忘れません。

 

 

Find a Way to be Grateful (感謝の気持ちを忘れないで)

このブログは基本的にヴァイオリンの先生としての記事を書いているのですが、今日は、とてもすてきなことに出会えたので、どうしてもこちらに書いておきたくなりました。
 
3月20日以降、基本的に外にはあまり出られませんが、今日も皮肉にもとてもよいお天気。こころと身体の健康のために、まったく充分ではないのですが、まずはなるべく 1日に20分くらいは外に出て歩く ということをはじめているので、自宅前の公園に歩きにいきました。
 
Find a Way to be Grateful.
We're All in this Together!
 
すると、歩道には子供たちがチョークで何かいろいろ書いたようでした。
find a way to be grateful
 
Find a Way to be Grateful.
(このようなときでもネガティヴな方向へひっぱられずに)
感謝のこころを忘れないで。
(あなたが今もっているものに目をむけて)
 
そして、また少し歩くと
we are all in this together
We're All in this Together!
わたしたちはみんなこの問題に直面しているよ!
(この問題に直面しているのはあなただけではないよ!)
 
ほかにも
Smile.
などなど、
今、子供たちによるとてもすてきな言葉が
公園の歩道のあちこちにちりばめられています。
こころがとても明るくなり、とても励まされました。
 

 

ペーター インフェルド ヴァイオリン弦

私の人生史上、あまりにもいろいろなことが起こっているここ数年のため

ヴァイオリンのお手入れを、非常にはずかしながら、本当にさぼっております。

お話ししだすときりがないので、ヴァイオリンのことに集中しますが、

少し前の記事でもお聞かせしたような、大変ひどい状態にようやく耐えられなくなり、

dearstudents.hatenablog.com

 

やっと弦を交換しました。

 

もう長い間、Wondertone Solo + Eva Pirazzi E を使っていたのですが、

もうすこし complex(複雑な)音色が欲しいと思いたち、

たまたま、生徒のことでお目にかかった楽器職人の方にすすめられたり、

その弦を使用しての音を聴く機会もあり、

今回は 

Peter Infeld (Silver wound on D+G) + Eva Pirazzi Gold E

を張ってみました。

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peter infeld violin string

何年も前に買って、一度試したものの、その際にはあまり使う気になれずに、そのまま保管してありました。なぜEva Gold Eも持っていたのかは不明なのですが。。。

Wondertone Solo は ドミナントよりももう少しcomplexな音でしたが、

ペーターインフェルドよりはドミナントに近いものでした。

 

音のcomplexity

音のcomplexityでいうと Peter Infeld > Wondertone Solo > Dominant

という印象です。

実は、ペーターインフェルドがでたばかりの頃に、一度試しているのですが、その際には、私のヴァイオリンでは、Wondertone Soloと比べると、お値段の分だけのプラスを得られていないような印象を受けたため、お値段の安いほう(Wondertone Solo)を選択し、そのまま、もう何年も、別の種類を試さずにいました。

(つまり、Wondertone Soloはそれだけ私にとっては良い弦だったともいえます。)

 

***その当時は、今の楽器を使い始めたばかりの頃だったので、自分自身が自分の楽器に慣れていなかったということも否めません。

また、手持ちの弦の様子から、当時はD弦にアルミのwoundを試したようです。私はアルミよりもシルバーの方が弓で弦をとらえた感じがしっくりくるのですが、その当時はそこまでわからなかったので、アルミの感覚があまり好きになれずに、よい印象をもてなかった可能性もありますね。***

 

弦のテンション

弦のテンションは Eva Pirazzi >Peter Infeld >Dominant 

Peter Infeld の テンションは以下のとおり

Tension in lbs/kg
E (すべて) - 18.3 = 8.3kg

A -              12.3 = 5.6kg
D -              9.9 = 4.49kg
D (Silver) - 10.6 = 4.8kg
G -              10.4 = 4.7kg

 

張り替えてから落ち着くまでの時間

今日の時点で、張り終えてから3日目ですが、もうだいぶ伸び終えて、落ち着いています。

現在、弓の毛も非常に古くなっていて、悪い状態ですが、弦の反応がよいのでしょう、なんとかやっていけそうです。(私の場合は 弦の反応が悪いと、弓の毛が古いときには、とても弾きにくい印象になります。)

 

音量

音量が充分にあるので、無理せずに弾く という姿勢を保ちやすいですし、音は私が希望していたcomplexな音がしっかりと感じられ、ある程度の華やかさもあるように思います。

以前、Eva Pirazzi (Green) も試したことがありましたが、そのときには、私のヴァイオリンでは、うるさい という印象が前面にでてしまい、あまりいい印象を持っていません。。。

 

まとめ

音量の印象

Peter Infeld > Wondertone Solo > Dominant

音のcomplexityに対しての印象

Peter Infeld > Wondertone Solo > Dominant

弦のテンション

Eva Pirazzi > Peter Infeld > Dominant

Peter Infeldのもつ音は、さまざまな色が交じり合ったような豊かな感じがあって(私はこれをcomplexな音と呼んでいます)、それを求めていた私にはとてもよさそうな印象を受けました。弦の反応もよく音量も充分で、無理なく演奏させてくれそうですし、弦を張り替えてから落ち着くまでの時間も短く、助かります。今後すこし印象が変わってくる可能性もありますが、今のところ、よさそうです。

 

*****追記*****

1週間弾いてみて、Eva Pirazzi GoldE弦は、私の楽器においては、少しbrightすぎるような気がします。(4/9/2020)

 

追記が遅れましたが、2ヶ月くらい使用してみると、もう本来の弦の良さが少し薄れたような気がしました。現在は演奏のお仕事もないので、それほど弾いているわけではないのですが。

Eva Pirazzi Gold はまだ健在のような気がして、少し驚いています。(6/15/20) 

****************

 

余談ですが、いつも なぜこのパッケージに 円周率のπの文字がデザインされているのかしら?といつも疑問に思っていたのですが、ひらめきました。(笑)

Peter Infeld の頭文字をとると PI つまり パイ=π  

きっとそのためだわ!と自分で勝手に納得しています。(笑)

 

 

 

カイザー31番 / Kayser 36 studies no.31 Allegro molto agitato (Svecenski/G.Shirmer)

「先生、僕にとっては15小節目が難しいです。。。」

「そこが難しいってわかったということは、きちんと勉強してきた証拠!

実は、そこが難しいと感じるのは あなただけではないのよ。

そして、先ほどの演奏をもとに、

1.15小節目の練習方法

2.41-42小節目の注意点

3.曲の性格

についてお話しするわね。

 

*********** 

1.  15小節目 練習方法

 

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kayser no.31 m.15

1.まず、ひとつひとつの音をゆっくりみてみましょう。

2.音程をきちんと把握する。

4指を下げてGをとるので、その音と、G開放弦を一緒に弾いて、音程が正しくとれているかきちんと確かめてみましょう。

*同じことが3指でとるDの音にもいえるので、その音もDの開放弦で音程を確認して、正しくとれるようにしましょう。

3.指の置きかたをきちんと理解する。

今、少し弾いてみてわかったかもしれないけれど、2,3,4指が全部くっついているかのように指をおくことになるわね。その感覚をしっかり理解しましょうね。

4.音程を和音の一部として理解する。

そうしたら、重音として弾いてみましょう。

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kayser no.31 m. 15 practice as double stops

 

左手が動くのは、AからBにいくときなので、最初のうちは、あわてずに、少し時間をとっても、きちんと左手を移動してから、弓を動かすようにしましょう。手の移動ができていないうちに弓を動かさないように、きちんとコントロールを。

 

よりしっかりと手と耳を鍛えるために、

Aの最初の重音とBの最初の重音を往復したり

Aの3つめの重音とBの3つめの重音のふたつを往復する 

という練習を加えることもできます。

また、Aのすべての音をコードとして弾き、Bのすべての音をコードとして弾く を繰り返すこともできます。

上記2つの練習をすると、手、指も鍛えられますね。

 

5.音程と、左手の感覚がつかめたら、楽譜通りにまずはゆっくりと弾いてみましょう。ひとつひとつの音がきちんと聞こえるように、そして、ひとつひとつの音の長さも同じに保たないといけません。

6.速く弾く場合には、弓を少なく使いますが、その際には、弓のコンタクト(しっかりと弓の毛が弦を捕まえている状態)を失わないようにしなければなりません。

7.最終的には、クレッシェンドもありますから、その際には、弓と弦との接触点(サウンディングポイント)をどちらかというと指板のほうから、駒のほうへ少しずつ移動することもできますね。

 

2.  41-42小節 注意点

以下の部分はきちんと指示通り第5ポジションにとどまったまま弾きましょう。

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kayser no.31 mm.41-42

どこでポジションを変えるのかわかりますか?

そう。42小節目(上の譜例では2小節目)の3拍目です。

41小節目の2拍目でファーストポジションに下りてしまうと、4拍目で少し困ってしまうでしょう? さっきみたいに。(笑)

 

3.曲の性格

そして、忘れてはならないのが、この曲の性格(どのような感じの曲なのか)を考えること。

Allegro molto agitato とありますね。

Allegro=快活な ->速く

molto = とても

agitato = agitated, どこか興奮した感じで、急き込む感じで

このようなキーワードをこの曲にのせるとしたら、あなたはどんなテンポを選んで、どんな風に弾きますか? ぜひ考えてみてね。」

 

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ヴァイオリンを教えることを通して世界を知る

 

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私の生徒たちは、子供から大人まで、そして、中国系、台湾系、韓国系、日系、過去にはもちろん純粋なアメリカ人、そして、インド系、ヨーロッパ系、など。これまでに、さまざまな人種の方々と交流をしてきました。

今回の伝染病に関しても、みなさんそれぞれスタンスが違います。

生徒たちのなかには、どうしても対面でのレッスンを希望する というもの、

なにが起こるのかわからないからオンラインのレッスンにしてほしい というもの、

しばらく休みます というもの、

対面のレッスンをしたいけれど、ソーシャルディスタンスはどのようにとるのですか?

オンラインレッスンになると、どのような感じになるのですか? など

質問を投げかけてくださる方々、本当にさまざまです。

状況も刻々と変わっていたので、まだまだ、「明日のレッスンはどうされたいですか?」と各生徒にメールで連絡をして、要望を聞いてからのレッスンが続いています。

 ひとりひとりと真摯に向き合い、それぞれに違った対応をしていますので、とても大変ですが、やりがいもあります。

レッスン中の距離が気になる場合には、お互いにマスクをし、2メートルの距離をおき、普段、1つつか使わない譜面台も、生徒にひとつ、私にひとつ、と2つ用意し、お互いの楽譜を使います。楽譜の書き込みや、譜めくり、楽譜の交換、も、普段は私がしていますが、ほとんど生徒にしてもらい、鉛筆なども、気になるようであれば、持参してもらいます。 

オンラインのレッスンをはじめたけれど、楽器の調弦がまだまだできない場合には

ときに、レッスン以外の時間に、親御さんに楽器をもってきていただいて、調弦だけしてお渡ししたり、

調弦はまだやってみたことがないけれど、挑戦してもらえそうな生徒には、チューナーを買ってもらい、調弦の方法を教えて、大体でも、できるところまでもっていってもらうように導いたり、

オンラインレッスンだけでは不十分と思うものには、完璧なものはできないけれど、その生徒にあった録音を送ったり、

 本当にさまざまな対応をしています。

現在、アジア系の生徒が多いのですが、この伝染病に対してのスタンスも、不思議とだいたいお国柄があらわれます。

とても大変な時期ですが、オンラインでできること、できないことを知ったり、生徒たちとの交流を通じて、お国柄を感じたり、とても勉強になっています。

まだまだ長くなりそうで、気が遠くなりそうですが、永遠には続かない ということをこころに、歩み続けます。

 

 

ヴァイオリンの弦が古くなるとどうなるか (まねしないでね)

先生のヴァイオリンの弦は今、怖ろしいほど古くなってしまっています。

弦がものすごく古くなるとどうなるかというと:

 

 

弓を弦から離したあとに、ピッチが下がってしまうのがわかりますか?

ひどいね。(笑)

みんなはここまで古くなる前に、きちんと弦を新しく張り替えましょう。

 

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追記:弦を張り替えた後、同じように開放弦を弾いてみたのがこちら。

弦はまだ不安定な状態ですが、録音の設定などは、ほとんど同じです。

 

弦のブランドが違うことも大きな差を生む原因でもありますが、

怖ろしいほどの違いです。

一応、同じように調弦はしてあるものの、ピッチがまったく別ものに聴こえますね。

新しい弦は、弓を弦から離したあとにも、同じピッチを保っています。

弦があたらしいので、音量もありますし、音もクリアですね。

弦はきちんと交換しなければいけません。